【感想】映画『グリッドマン ユニバース』カオスだけど、腹を満たせりゃそれで良い

特撮・アニメ

映画『グリッドマン ユニバース』はファンサービスが充実した内容だった。

細かく言えば、充実しすぎてサービスを過剰摂取してしまう内容でもあった。

スペイン産のイベリコ豚の焼肉をたらふく食べたら、北海道産のタラバガニが来て、最後の最後に糖分多めのギガントパフェが投入される。

危うく僕のお腹がユニバースしてしまうところだった。

しかし、顔が青くなるほど不快な気持ちはなく、映画が終わった時には満足感に包まれていた

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充実したから起こるカオス

本作は『SSSS.GRIDMAN』の世界に『SSSS.DYNAZENON』のキャラクターが迷い込むクロスオーバー作品だ。

両作品を観たファンとしては観る前から期待値が高くなるのは当然である。

普段なら見られないあの人物とあの人物の組み合わせ、あの人物のその後、TVシリーズでわからなかったことなど、ワクワクが止まらない。

それを本作では、限られた尺の中で、観たいと思っていたものを盛りだくさんに詰め込んでくれた

しかし、全ての内容を理解できたわけではない。

詰め込んだが故に、闇鍋のようなカオス状態になり、綺麗にまとまっていない

特に本作のタイトルにもなっている世界観「グリッドマン ユニバース」は僕の頭を宇宙にした。

2つの世界が繋がった理由、本作の事件の原因、人間は虚構を信じる生き物云々。

近年のウルトラマンがやっているマルチバース理論のおかげで、説明を受けて何となく理解できても、さあ分かりやすく説明してくださいと言われたら難しかった。

なぜ満たされたのか

そんな内容なのに僕が満足しているのには理由がある。

学園祭の劇の台本に悩む六花と内海に、同級生のはっすが「フィクションなんて、多少カオスなほうがおもろいぜ」とアドバイスをする場面。

それを観て僕は納得してしまった。実際にカオスな内容を面白かったと感じたからだ。

メニューにまとまりがなくても、1品1品が美味しければそれで良いのだ

色々な要素が加わりどんどんカオスになっていく六花達の台本が、この映画の作風を表す象徴だといえる。

と、ここまでカオスカオス言ってきたが、ストーリーの軸はしっかりしていたと思う。

冒頭は裕太が「俺、六花に告白しようと思う」と言って(遅すぎる)決意をするところから始まり、事件を通して裕太と六花の距離が縮まっていき、最後は告白が成功したかどうかが描かれて終わる。

つまり「裕太と六花の恋物語」として観れば、この映画はわかりやすい

言い換えれば、肉付け用の肉が多すぎただけで、中の骨格自体はしっかりしていたのだ。

最後に

「面白ければ何でも良い」は極論だと思うし、何でもカオスだったら正解というわけではない。

しかし、エンタメは満足度が大事なんだとこの映画を観て実感した。

どんな形であれ、顧客のお腹をいっぱいにすればそれで勝ちなのだ。

『グリッドマン ユニバース』はファンサービスというフルコースで、顧客の胃袋を掴みにいった作品である。

そして見事に掴まれた僕は、この映画を今年の映画満足度ランキング1位を送りたいと思った。

(文・西森圭人)

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